円谷プロ10周年記念を謳った意欲作！なれど、放映当初はオーソドックスな恐竜型怪獣登場の前後編が続いたことなどから子供心に地味な印象を受けた。後に出演者でもある岸田森が脚本も手掛けた第12話の異様なラスト。やあの”ハモニガン”の登場する第24話で見直すことになるも群雄割拠の”変身ヒーロー”とりわけ当地ではよる6時からの『サンダーマスク』よる7時からの『アイアンキング』にハサまれて肩見狭そうだったよなぁ・・・ファイヤーマン。当地ではキー局に当たる日本テレビと同じ日曜のよる6時30分からの放送。なになに…巻末の放映リストによると”火曜日19時(4月3日・第13話より)”っ⁉最終回まで日曜日に見ていた記憶が有るんですけど？火曜のよる7時と言うと同じ局で別の好きな番組(『マジンガーＺ』でした！)が放送されていたから間違いない・・・筈なんですが。と、まぁアンマリ手放しで大絶賛するには印象薄くてごめんなさい。やっぱり目玉は連載の《ウルトラ特別企画vol.35-2》”中の人 怪獣編”かなぁ。

序盤のサバンナRX3のツーリングカーレース仕様車が、今は廃止されてしまった富士スピードウエイの30度バンクを疾走しているシーンを見てびっくりです。この作品は1974年公開であり、丁度この年死亡事故が頻発することでこのバンク部分が廃止となってしまい、今となっては貴重な映像とも言えます。ドライブしているのは若き日の草刈正雄さん、いまでもイケメンな爺さん役が似合う方ですが、復活の日のころよりさらに若い時代ですし、やはりかっこいい。彼をスカウトした、秘密組織のリーダーが元祖若大将加山雄三さん。組織の主要メンバーで一応主人公格を藤岡弘さんと、テルマエロマエでローマ人役が十分に務まる顔の濃い方が集まっております。超能力を使って敵と戦うとか、もろ仮面ライダーやんかーという感じでアクションシーンとか、まるで本郷猛やんかー！ゆるさん！とか指さしながら言われるとねー、勧善懲悪そのまんまです。ヒロインマリア役が由美かおるさん、お約束通り柔肌を見せてくれましたし、あの踊りのエロチックなことと言ったら、今見てもそそられますから大したもんです。水戸黄門での入浴シーンはお約束でしたが、スタイルの良さをそのころまで十分に保っておられましたから、日ごろの鍛錬のすごさを感じましたね。イスタンブールやスイスでもロケがされており、スイスの湖畔を走るTEEの姿は実に美しかった。あの状態での狙撃の困難さは、ゴルゴ13の序盤の作品「狙撃のGT」をみるとよくわかります。狙撃手は、透視力を使ってブラインドの内側を見通してブラインド狙撃を敢行し狙撃を成功させますが列車への狙撃そのものの難度が表現されてないのがちと残念。列車のスピード考えるとあんなにちんたらしてたら射撃ポイントを通り過ぎますがな。むしろ念動力を使って弾丸を曲げまくるって誘導するって描写の方がまだ分かり易い。あとは藤岡弘と由美かおるとゆく、イスタンブールの歩き方ってぐらい海外での撮影はのんびりした雰囲気でアクションシーンはすべて国内で撮影されていた。ツッコミどころは多すぎて、スパイサスペンスものというジャンルとしては少々苦しいからやはりSFサイキックものって感じで近年風にリメイクすれば、超能力部分のエフェクトもかけ放題だしかっこうおもしろそうな題材かも。ユリゲラー来日による、超能力ブームで制作中止になっていた題材が日の目を見たという類の作品ですから、主幹となるストーリーはしっかりしている割に、細かいところで粗が目立つ画竜点睛を書いた感じの仕上がりになってるのがちと残念かな。まあ、古き良き時代の作品と割り切ってつまらないツッコミ気分を封印して、楽しむのが良いでしょうね。

ちょっとおふざけな映画なのかと観てみましたが、俳優陣も素晴らしくCG等ない時代の映画ですが違和感なく面白かったです。とくに水戸黄門に出てるくらいしか知らなかった由美かおるさんがとても綺麗でびっくりしました。

原作は、いわずとしれた小松左京さんの傑作SF娯楽小説ですが・・・。シナリオと設定を（予算の）ご都合的にスケールダウン&劣化させると、こんな無残な駄作になりました。主役級に当時の有力俳優を配し、海外ロケも行うなど、頑張ってはいます。特撮も当時の水準を考慮すると酷いとは言えません。でも、シナリオと設定の劣化が酷すぎて、酷すぎて、目も当てられません。本作品の要である超能力が、ご都合的に設定変更されているし、オリジナルキャラも蛇足です。原作はハリウッドでもやれる内容だったのになー。是非ともリメイクしてほしい作品ですね。ちなみに原作は文句なしにおもしろいですよ。

何度か眠っちゃった…戻して見たけど別に戻す必要はなかったと思う。昔の少女漫画とかスポ魂漫画みたいなもので、当時は大真面目でも今となってはギャグという時の流れの残酷さ(決して自分が賢くなったわけではない)を感じる作品。この作品は視聴前にレビュー見たらいいと思う。読んで見てみたいと思うなら見て後悔しないだろうし、ビミョーな昭和ものか〜と思うなら見ることはない。レビュー欄を選択の基準にできる作品なんて滅多にないよ。草刈正雄さんはNHKの花の乱あたりで、俳優として花開いたと思う…この頃は……カッコイイけど演技は…。この映画味とクセはあるけど芸達者とは言い難い人達がほとんど…髪型ステキな富三郎親分も含めて。男ってきっと昔から馬鹿な生き物だったんだなぁと思いながらボーッと眺めると、今起きてる事件や戦争、政治家たちの右往左往も妙に納得できて冷静に見ることができる…かもね。お色気は女性優位でやらないと単なる性差別にしかならないよ?とこんなおバカSFハードボイルド?映画見ながら思った(なんでやねん)けど時代だねー。元々高止まり傾向の作中のおバカ指数が一気に跳ね上がる…ロンシャンもそごうも堂々と名前出してるけど今ならやらないだろーなー。なんだかなぁ………。どうしてこんなもの見て複雑な気分になるのやら…もしや催○ン?あれっ???ところであの人どうなったの?

いつファイヤーマンのが出てくるのか心待ちしたかいがあるほど素晴らしかった

今までファイヤーマンの単独行動ムックは無く他の作品とのカップリングであつかいが少なめ、過去のLDやDVDのライナーに関しても簡単な内容で物足りなかったのですがこの本は上出来です、特にファイヤーマンの三面写真は初で嬉しいです。

隔週で毎号楽しみにしています。

購入しました。ファイヤーマンは企画時に最初に決まっていたのは「岸田森さんを出演させる」という前提だったと言われますが、本書でも岸田森さんを目立つように取扱っています。岸田森さんが脚本を書かれた「地球はロボットの墓場」における、水島隊員の祖父（父だったか？）の存在を岸田森さん自身が演じた、参謀記章を吊った軍服姿の岸田森さんのスチール（本編では出て来ていない）＝初公開だろうな、というスチールが有りました。平泉成さんのインタビューは、大映時代（大魔神や妖怪百物語を含む）を詳しく語っておられ、更にファイヤーマンでは、岸田さんを軸に、睦さん、誠さんの様子や撮影時期の思い出を語っています（睦さんに羽の欠けた蝶の標本しかあげなかった等の笑える話）。サービスとして、シン・ゴジラの話題も話されています。もう一方、山口修さんの怪獣デザインの話は、初公開エピソードが満載だと思います。特に70年代後半のスターウルフからウルトラマン80まではとても興味深い話をされています。ファイヤーマンが制作されていた’73年の翌年から’80年の間って、特撮作品の閑散とした時期と私は思いこんでいましたが、山口さんのこの間の事績を拝見すると、映像美術と言う仕事は本当に多岐にわたる仕事なんだな、と理解出来ます。ファンの方、必読です。怪獣図鑑もさることながら、ゲスト俳優も細かく記載され、昭和の名脇役：見明凡太郎さんが出演されている事を、本ムックで気付かされました。オンタイム時を除き、実質初のファイヤーマン単独ムック。今回も大満足です。前号（ボーンフリー・アイゼンボーグ）より更に入荷数が減り、泣きそうです。もっとたくさん入荷してくれと書店にお願いしましたが、講談社さん、もっとたくさん出荷して下さい（涙）。

アマゾンプライムにて視聴。1974年12月と言う事ですが、当時は7歳で、この映画は知りませんでした。小学生になりSF（小説）ファンになり、80年の手前に出たゴジラ関係のポスター集で存在を知り、長年見たいと思っていました。藤岡弘氏、由美かおる氏、草刈正雄氏、睦五郎氏と言う豪華キャストに加え、原作が小松左京先生なので。しかし、音楽が平尾昌晃先生なのが　ちょっと違和感が有りました。ところどころ必殺シリーズっぽい音楽に聞こえてしまうので（主題歌もちょっと…）。超能力バトルに関しては、2022年の目で見ると厳しい面も有りますが、最初の「ブラインドが降りて走る列車の車内を、透視力を使って射殺する」と言うスナイパー（演：内田勝正氏）の演出が最高です。他の方も書かれていますが、由美かおる氏のトップレスのシーンは最高でした。大野剣友会としてしかクレジットされていませんが、廃工場で三木（草刈氏）を襲う逆エスパイ（ウルロフの部下）は、中村文弥氏、中屋敷鉄也氏、新堀和男氏（帽子の男）らが配置されており、中屋敷氏はV3、X、ストロンガーなどを、中村氏は（旧）2号ライダーやイナズマン、変身忍者嵐などを、新堀氏はこの後に戦隊初期（ゴレンジャー、バトルフィーバー～ジェットマン）の歴代レッドを演じており、東映特撮ヒーローファンにはたまりません（駆けつけた田村（藤岡氏＝ライダー1号）と格闘するシーンも）。余談ですが、後年（平成初期）に漫画家の島本和彦氏が、本作へのオマージュを込めて『デスパイ』と言う麻雀漫画を連載していたのも、今となっては懐かしいです（主役が藤岡弘氏をモデルにしている）。